当院からのメッセージ

「手や足にタコみたいなものがあって治りません」と受診される方が多いです。ウイルス性イボは痛くもかゆくもないため、また他の部位にうつる病気なので、放置して大きくなったり増えたりすることもあります。まず、変だなと思ったらスグ皮膚科を受診しましょう。
ウイルス性イボは治療を開始してもなかなかスグに良くならないことも多く、また治療に痛みを伴うことが多く、治療をあきらめてしまう方もみえます。医師として本当に残念です。当院では治療による痛みの強さのご相談をしつつ、完治の日までイボ治療のお手伝いをさせていただいております。

一言でどんな皮膚病?

手や足などの皮膚にイボのウイルスがうつり、ザラザラとした盛り上がりを作ります。大きくなったり、いろんな場所にうつったりします。タコや魚の目と間違いやすいです。プールの制限はありません(水イボとは異なります)。

原因

皮膚に小さい傷があるとそこからイボウイルスが侵入して、皮膚の中で増殖します。他の部位にうつったり、他の人にもうつります。免疫が弱っていると症状がひどくなることがあります。

傷ついた皮膚 ウイルス感染した皮膚 ウイルス排出するイボ

症状

手のひらや足の裏などに、白っぽいザラザラとした丸い盛り上がりができます。段々大きくなったり、他にうつって10個以上できることもあります。よく見るとザラザラした盛り上がりの中に黒い点(出血)がみられることが多いです。足にあると歩いた時に痛いことがあります。

診断

白っぽいザラザラした盛り上がりで判断します。タコや魚の目と間違いやすく注意が必要です。

治療

  • 凍結治療 一番スタンダードなイボ治療です。効果もありますが、治療に痛みが伴うのが欠点です。また血豆や水疱、かざぶたになることがあります(これ自体は決して悪いことではありません)。痛みが苦手な方は受診時に相談ください。完治まで定期的な通院が必要で、数か月以上かかることもあります。
  • 漢方薬内服 主にヨクイニンを処方します。保険適応です。免疫を調整する作用があると言われています。
  • スピール膏貼付 固いイボを柔らかくするテープの形をした貼り薬です。
  • お祈り療法 「きっと治る」と固く信じることで、免疫を活性化させるといわれています。教科書には「暗示治療」という名称でも載っていたりします。こういったことは昔から経験的に知られていたのでしょうか?いぼとり地蔵やいぼとり神社などが全国にあります。
    あきらめない事!希望を持つこと!ウイルス性イボにかかわらず、どんな病気にも言えることですね。